十五世紀、百年戦争下のフランス。
王家の威信は失墜、世には混沌と暴力が充ち、人々は恐怖と絶望の淵に沈んでいた。
そんな戦乱の時代の申し子、傭兵隊を率いる無頼漢ピエールは、略奪の途上で不思議な少女に出会い、心奪われる。
その名は―ジャンヌ・ダルク。
この聖女に導かれ、ピエールは天下分け目の戦場へと赴く。
かくして1429年5月6日、オルレアン決戦の火蓋は切られた…。
百年戦争・ジャンヌダルクのおはなし。ジャンヌダルクの話やのに、ちょっとポイントをずらしてある。
並に面白かったー。読みやすいしね。
史実と比べてどうこう、な話は詳しくないわたしにはちょっとわからんけど、日常が細かく書かれとって、イメージしやすかった。
血なまぐさい戦場の様子と比べて、傭兵たちの(特に女の尻に敷かれるようになってからの)生活が”ちょっとした幸せ”で微笑ましい。
微笑ましい日常のある話に悪い話はない、ってのがわたしの持論。
しかしジャンヌ→ジャネットは違和感が。
名前が違うとちょっと一歩引いてしまうなぁ。悪い癖……。
最後は文句なしのハッピーエンドかと思いきや、……若干切ない、ような。んー、どうなんやろう。
あと話に関係ない、シリアスでないところでちょっと笑いかけた。笑
は、はg……!ピエールは確かに格好いい! 野蛮だけど包容力がある、まさに”兄貴”ってな。女に弱いのもいいなぁ。
それにしてもトマには惚れた。
トマがいなかったらピエールは駄目になってただろうなぁ。
ボスを支えられる右腕。
わたしは何はなくともとりあえず主人公が好きなんだけど、指輪物語のサムやとか、黙って支えてくれる人もたまらなく好きやなぁ。
ジャンヌ(ジャネット)はよくもわるくも等身大。
潔癖すぎるのがちょっと腹立つし。
ジャンヌに惚れた男目線の話やからか、やたら女っぽいというか、正直小物っぽい。
神経質で、嫌らしいほど正義ぶって、でも一生懸命な感じ。
英雄って、突き詰めるとこういうもんなんかなぁ。
あと、男の人が男目線で書いた話を女であるわたしが読んだからかも。
むしろ、最後の吹っ切れた”おかん”なジャンヌのほうがよっぽど好きになれる。
思うに、(特に男性作家の?)少年漫画とか男主人公の小説でヒロインをあんまり好きになれんのは、やっぱりちょっとヒロインに嫉妬するからかなぁ。